ダイエットとホルモンの関係について
ダイエットホルモンというと、何を想い描くだろうか。
一般的にはコルチゾル、グルカゴン、インスリン、レプチン、グレリン、、、
そのあたりだろうか。
とはいえ、世の中では糖質制限ダイエットなるものが隆盛で、その背景には、糖質が関与するインスリンホルモンがダイエットに影響するという流れがあるからだろう。
インスリンは血糖値が上がった際に現れるもので、体内に唯一備えられた血糖値を下降させるホルモンである。
人類は、太古より飢餓と戦ってきた。
常に食料不足、糖質不足への対応を迫られていたために、体内は常に低血糖状態、そのため低血糖を防ぐホルモンは4段階用意されている。
それらは、グルカゴン、アドレナリン、コルチゾール、成長ホルモンなどなど
しかし、良質で高栄養価の糖質にアクセスするのはそう簡単ではない。
今のようにプランテーションや栽培などができない時代、果物とをとったり、地下にある根根類を頂き、探すのはそれこど大変だ。
またそうした食料がある場所には外敵も多い。
そのため人類は危険と隣り合わせで糖質を求めて探し、わずかでもみつかった糖質は、体の血糖値を上げ、栄養を取り込むためのトリガーとする。
同時に動物の肉や魚などをとったとき、それに合わせて糖質があれば、そのグループは栄えるのだ。
さて、次にグレリンとレプチン
睡眠不足はダイエットの天敵と言われるが、それは食欲増加ホルモンであるグレリンが増加するからであろう。
何故寝不足がグレリン増加になるかはわからないが、グレリンが増加すると食欲コントロールが難しくなる。
つまり寝ないと太るという因果につながるのだ。
ダイエットは睡眠とストレスマネジメントがとにかく大事で、ストレスが増加すると、俗にいう死のホルモンであるコルチゾルが増加する。
コルチゾルは、脂肪ではなく筋肉を分解して栄養を作り出す。
例えばサバンナで肉食動物と遭遇したとする。
弱い人類は一目散に逃げるわけだが、その時ゆっくりと燃焼する脂肪をエネルギー源としていては危険である。
即座に駆け出し、息もせずに走りださなければならない。
その時の瞬発的なエネルギー源となるのが、まずは筋肉細胞と肝臓に蓄積されているグリコーゲンであり、それがなくなると、即座にエネルギーになりやすい筋分解を行う。
つまり敵と遭遇する事=ストレス、これは生きるための本能行動であり、理にかなっている。
そのストレスへの体制としてコルチゾルがあるのだ。
しかし、このコルチゾルは、慢性的にストレスを感じる現代社会でも産出されることになり、そのためストレス太り、暴飲暴食などにつながってしまう現代病の根源でもある。
ダイエットの大敵はストレスと言われるゆえんは、このコルチゾルをいかにコントロールし、日中には正常に低減させるかによるものなのだと言える。
さて、睡眠不足もダイエットの大敵だ。
睡眠不足に陥ると、食欲増進ホルモンのグレリンが増加してしまう。
寝ないと太るという理論は、眠れないとグレリンが増加して食欲が増加し、食べすぎによって太ってしまうというシナリオなのだ。
ホルモンを考える時、まずは糖質によるインスリンの過剰分泌を制御するための食事管理。
睡眠不足やストレスからくるコルチゾル。
この二つをいかにマネジメントするかが、効率的なダイエットにおけるホルモン調節という意味では重要かと思う。